皆さんこんにちは。福岡県北九州市を拠点に、水まわりを中心とするリフォーム、リノベーションなどを手がけている株式会社HRです。
キッチンをはじめとするインテリアのリフォームで、せっかく細部まで計画を詰めたのに、最後の最後で、法律がネックになって実現できないということも。
悪気はないのに法律違反にならないためにも、最低限の法律・条例は知っておきましょう。
今回は、キッチンを中心に、インテリアのリフォームで知っておきたい法令・条例を解説します。
■リフォームの際には注意しなければいけない建築基準法とは?
リフォーム関係の主な法律として、建築基準法と消防法があります。
建築基準法は、敷地や建物の構造、その用途や設備などに関する基準を定めたもので、新築だけでなく、リフォームの際にも、耐震、防火、耐火、衛生、安全性などさまざまな基準をクリアすることが求められます。
特に注意したいのが、建築確認申請。
これは行う工事が建築基準法や消防法・市の条例に適合するか、工事前に公的機関に審査してもらう制度です。
「4号建築物」※と呼ばれる小規模な建築物におけるリフォームでは確認申請は不要ですが、「4号建築物」以外の鉄骨造2階建てや木造3階建ての住宅における大規模リフォームでは、確認申請が必要になります。
また、基本的に10㎡以上の増改築は建物の種類にかかわらず、確認申請は必要に。
確認申請を提出しないと違法行為として行政処分が下され、撤去命令が出される可能性もあるので、要注意です。
※2階建て以下、延床面積500㎡以下、高さ13m以下、軒の高さ9m以下の「木造建築物」/平屋建て、延床面積200㎡以下の「非木造建築物」
■あわせてチェックしておきたい消防法
消防法は、火災予防設備に関する法律のことで、火災予防や消火活動に必要な内装制限について定めています。
リフォームの場合では、警報設備の設置や、火災の煙を排除する設備の設置、消火栓の設置、素材の燃えにくさや防火・防炎の機能が求められます。
ちなみに建築基準法でも防火・安全対策が定められているので、消防法と混同されがちですが、建築基準法は建物本体の防火安全対策、消防法は防火管理などソフト面や消防用設備などの設置、と覚えておくとよいでしょう。
■各市町村で決められている火災予防条例もお忘れなく!
消防法には市町村で定める「火災要望条例」というものもあり、国の方針に基づいたうえで地方ごとの事情を鑑み、安全のために自主的にルールを制定しています。
したがって火を扱う場所であるキッチンのリフォームでは、「建築基準法」「消防法」、さらに消防法の一部として市町村で決めた「火災予防条例」、これら3つを遵守する必要があります。
そして建築基準法・消防法ともに火を扱う場所に関しては、「内装制限」が設けられています。
建築基準法では、建物の種別としてはマンションが対象となり、戸建住宅には課せられていませんが、「火を使用する設備・機器を設けた室」は対象範囲なので、戸建でもキッチン・リフォームをする場合は「内装制限」に沿って素材を選ばなければなりません。
建物の種別によっては建築基準法の内装制限ではOKだけれども、消防法ではNGとみなされることもあるので、リフォームのプロにしっかり相談したいところです。
■キッチン・リフォームは3つの法令・条例が絡み合う!
キッチン・リフォームで法律が絡んでくるのは、レンジフードとコンロの離隔距離、そして素材の内装制限、火災警報器の設置です。その一部を紹介します。
ガスコンロとレンジフードについて
・コンロの背後の壁は、ガスコンロ・IHクッキングヒーターに不燃材を使用する。
・コンロの左右の壁に可燃物がある場合は、15㎝以上離す。
・コンロからレンジフードのグリスフィルターは80㎝、壁の仕上げによっては100㎝以上離す。
内装制限について
・オープンキッチンの場合は、リビング・ダイニングの仕上げ材を準不燃以上の不燃性能のある材料にする。
・キッチンとリビング・ダイニングを50㎝以上の垂れ壁で区画すれば、内装制限はリビング・ダイニングに適用されない。
また、天井の素材をリフォームで変える際に、火災警報値の復旧を忘れがちなケースもあるので、こちらも注意したいところです。
■違反せずにキッチンリフォームができるように!
気をつけたいのは、法令・条例で決められている寸法と、実際の使い勝手のすりあわせです。レンジフードはコンロから80~100cmの高さに設置しなくてはいけない、と紹介しましたが、レンジフードは高すぎても低すぎても使い勝手が悪くなってしまうもの。
標準的な取り付け位置はコンロから80㎝なので、キッチンカウンターの高さが90㎝ならば、床からレンジフードの高さは170㎝ということになります。
ちょうどよい高さにしたいのなら、天井高さ・カウンター高さとの関係、レンジフードの形状、排気能力、コンロ、キッチンのタイプによって、ある程度調整は可能です。
いい加減なリフォーム業者に依頼すると、法律を遵守しなかったり、使い勝手が悪いということになりかねないので、法律・使いやすさの両方をきちんと考えてくれるプロに依頼しましょう。
■複雑な法令・条例への対応実績が豊富!まずはHRにご相談ください
水まわりに関する法令・条例は複雑で、たとえばご紹介した内装制限も、一戸建ての2階部分にキッチンがあったり、平屋の場合は制限を受けなくて済みます。
またマンションでご自宅のあるフロアが地上31m以上の位置にあるのなら、オープンキッチンでなくてもリビングは内装制限を受けてしまいます。
水回りリフォームでは、壁や床・天井にどんな素材を使うか考えるのも、とても楽しいものですが、そもそも建物の分類や構造、位置などで、使えないケースもあるということを知っておきましょう。
HRは年間600件以上もの工事を手がけており、あらゆる構造種別の建築をこなしているので、複雑な法令・条例にも的確に対応できます。
アフターフォローやスピーディーな対応にも定評があり、お見積もりや現地調査は無料で、即日あるいは数日内に承っております。
法律を遵守しつつ、使い勝手の良いキッチンにしてくれる信頼できる水まわりリフォーム業者に依頼したい……とお考えの方は、お気軽にご連絡くださいね!